トップページサイトマップ50音順文字索引キリル文字>ピョートル・アレクセイヴィッチの銀貨

資料名ピョートル・アレクセイヴィッチの銀貨  ロマノフ朝第5 代の君主にして初めてインペラートル(皇帝)を称したピョートル・アレクセイヴィッチ(1672-1725)、 いわゆるピョートル大帝の銀貨である。
 表(画像左)は、槍を持った騎乗のツァーリであるらしい。馬の後脚が見える。
 裏(画像右)は銘文だが、この時代のコインでは銘文が全て見えるものはほとんど(全く?)なく、本貨幣も全体の3 分の1 程度しか見えない。 1コペイカの重さがイヴァン4 世時代の4 割程度になった結果、銘文を記すスペースが確保できなくなった。
 ウェブサイト「Проект посвящен Русской монете」 に収められた多数の模写を頼りに銘文を示すと以下のようになる。括弧内は欠落部分。
第1 行 (ЦРЬ И ВЕ)
第2 行 (ЛИКI)И (КН■)
第3 行 (SЬ П)ЕТР(Ъ Я)
第4 行 (ЛЕξ)IЕВИ(ЧЬ)
第5 行 (ВС)Е■ Р(ω)
第6 行 (ССIИ)
全体で「全ルーシのツァーリ(皇帝)にして大公、ピョートル・アレクセイヴィッチ」となる。 「■」は「A」の下部に短い縦線を加えた形の文字で、グラゴル文字に由来するものだが、18 世紀前半の文字改革で「Я」に統一されることになる。
(文責:中村雅之)
資料記号r2k04
文字/言語キリル文字/ロシア語
材質/形態銀/楕円形コイン(打刻)
重さ**g
大きさ径:**mm、厚さ:**mm
管理/所蔵古代文字資料館/酒井俊昭氏蔵