2008年5月14日付「おろしゃ会」ニュース bR1


Фестиваль Российских Кинопроизведений


おろしゃ会・第9回ロシア映画上映会

 

 

こんにちは!おろしゃ会です。新入生歓迎のロシア映画会を行います。上映するのは、2003年ヴェネチア国際映画祭でグランプリ金獅子賞、新人監督賞を獲得した『父帰る』です。息を呑む映像美と結末!

 

2008年5月14日(水)

H202教室 

午後1時〜午後3時

 

父帰ВОЗВРАЩЕНИЕ 

 

u      製作 2003年 ロシア

u       監督 アンドレイ・ズビャギンツェフ

u      出演 コンスタンチン・ラヴロネンコ / ウラジーミル・ガーリン 

                 イワン・ドブロヌラヴォフ / ナタリア・ヴドヴィナ

u        原題VOZVRASHCHENIYE/THE RETURN

u        製作年度2003年     製作国・地域ロシア  

u         上映時間111分                    allcinema ONLINE(外部リンク)

解説: 家を出てから十数年ぶりに戻ってきた父と、彼を覚えていない息子たちとの小旅行を通じて父親という存在を描く人間ドラマ。2003年度ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞・新人監督賞をはじめ世界各国の映画祭で数々の賞を受賞した、アンドレイ・ズビャギンツェフ初監督作品。映画界では“新人”のスタッフが、同じく新人の監督のもとに集まって撮られた本作は、初監督とは思えないほど高い完成度を誇り、ロシア映画の新たな傑作として名を連ねた。(シネマトゥデイ)

あらすじ: 母と祖母と暮らしていた兄弟のもとに、家を出ていた父が12年もの長い歳月を経て戻ってきた。写真でしか見たことのない父の出現に子どもたちは戸惑うが、父はお構いなしに彼らを湖への小旅行へ連れて行く……。(シネマトゥデイ)

u       映画レポート:「父、帰る」12年ぶりに家に戻った父と、息子たちの初めての旅

 久々のロシア映画。しかも、レン・フィルム。ペレストロイカ以降、禁を解かれた旧ソ連映画が日本で次々に公開されたのは1990年代前半。あれから10年、まったくの新人スタッフによる本作が昨年、タルコフスキーの『僕の村は戦場だった』と同じくヴェネチア映画祭金獅子賞を獲得。ロシア映画の伝統は細々と、だが確実に、新世代に受け継がれていた。まずそのことを祝福したい。 物語は神話か聖書の一挿話のようにシンプルだ。母と暮らしていた2人の兄弟のもとに、ある日突然、12年ぶりに父が帰ってくる。父は兄弟を車に乗せ、湖へと旅に出る。12年間の不在を一気に埋めるかのようにさまざまな試練を課す父に兄弟は反発し、やがて思いがけない結果を生む。 冷涼な画面、寡黙で硬質なタッチ。ロシア映画独特の神秘性を放ちながら、しかし、映画はサスペンスといえるほどの牽引力で観客の興味をつないでいく。「父はいったい何者で、何をしたいんだ?」──兄弟の疑問と不安を観客も共有しながら、謎だらけの旅が進んでいく。そんな作りが、しばしば眠気を誘いもするタルコフスキーやソクーロフら先達の映画と違うところで、レン・フィルムの歴史などに無頓着な観客をも巻き込めそうな、この映画の現代性だろう。 とはいえ、やはり深読みもできる。日曜から土曜まで1週間の物語は聖書の「創造の7日間」を思わせるし、ロシア語で「帰還」を意味する原題は、「父の帰還」と同時に、7日間のイニシエーションを終えた「兄弟の帰還」、そして、父の「新たな帰還」ともとれる。カインとアベルのように性格の違う兄弟を演じた子役たちが鮮烈だが、兄を演じた少年は本作の完成直後、湖を再訪して溺死。これも「帰還」とするのは不謹慎だろう。あらためて冥福を祈りたい。 (田畑裕美) (PREMIERE)[2004年10月12日 更新]

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id320253/

http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slav/special/sp20040706.html

 

 

死せるキリスト

Cristo morto) 1480年頃
66×81cm | テンペラ・画布 | ブレラ美術館(ミラノ)

 

マンテーニャが手がけた全作品中、最も著名な作品のひとつである『死せるキリスト』。マンテーニャの生涯において隆盛期から晩年期の間に描かれたと推測される本作の主題は、磔刑に処され死したイエスの亡骸を描く死せるキリストであるが、特筆すべきはその表現手法で、画家が自らの死を予期し、描いたとされるイエスの亡骸は、それまで描かれてきた典型的な構図とは決定的に異なり、足下から急激な短縮法を用い描くという、極めて斬新な構図が取られている。本作はマンテーニャにとっても重要な作品であり、彼の死後に、マントヴァのサンタドレア聖堂礼拝堂内に用意されたマンテーニャの記念碑の下部へ設置することが定められていた。画家が自らの死を予期し描いたと研究される、暗室の中の弱い光に浮かび上がるイエスの姿は、暗室に射し込む弱々しい光によって浮かび上がる独特の印象を見る者に与える。またイエスの死を悲しむ聖母マリアと福音書記者聖ヨハネの瞳からは大粒の涙が溢れ、目を腫らし嘆く聖母と聖ヨハネの姿から、神の子イエスの死に対する、深い悲しみが滲み出ている。
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/mantegna_cristo.html

 

 

照会は加藤史朗(内線2914/myherzen@yahoo.co.jp)まで