パスパ文字('Phags-pa script)を知る
(1)パスパ文字の実例(貨幣銘文)

(2)いつ誰が作ったのか?

(3)パスパ文字の背景

(4)基本資料『元史』の釈老伝

(5)なぜパスパ文字を作ったのか?

(6)日本のパスパ文字資料

(7)パスパ文字という名称

(8)パスパ文字以前の文字

(9)パスパ文字で何語を書いたか?

(10)パスパ文字モンゴル語とパスパ文字漢語の碑文

(11)パスパ文字の用途

(12)パスパ文字の使用地域

(13)パスパ文字の文字表

(14)綴り方の特徴

(15)書写の方向

(16)パスパ文字を読む

(17)基本参考文献

(18)チベットのパスパ文字
(1)パスパ文字の実例(貨幣銘文)

 ここに示した貨幣は元代の「大元通宝」という銅貨です。至大3-4年(1310-1311)に 発行されたもので、漢字ではなくパスパ文字が使用されています。これは、例えば ローマ字で「大元通宝」の日本語読みを「dai gen tsuu hou」と綴るように、パスパ 文字を使って「大元通宝」の当時の漢語の読みで綴ったものです。

 銘文は、上にパスパ文字でダイ(大)、下にユエン(元)、左にトゥン(通)、右に バオ(宝)となっています。詳しくは(16)を参照して下さい。


なお、古代文字資料館の管理するパスパ文字資料の一覧は、こちら
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