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資料名ソグド貨幣5  これはセミレチエ地方で出土するソグド文字・ソグド語銘文をもつ貨幣で、 その形態は方孔円形で製造法は鋳造であるから中国の貨幣様式によったものである。 Камышев2002 によると紀元後8 紀前半のものという。
 先ず写真左をご覧頂きたい。方孔の周囲にソグド文字によるソグド語が一行配されている。 8時の位置より貨幣の内側よりみてxwt’w(王) 、w[’xswt’wy](ヴァクシュタヴの) 、 pny(貨幣)とある。語訳および[ ]はКамышев2002 による。
 次ぎに写真右をご覧いただきたい。上および左にセミレチエのタムガ(シンボルマーク)があり、 下に漢字の“元”がある。この“元”は、おそらく唐代に発行された開元通寶の“元(始まり、根源)” に相当するのであろう。二言語併用貨幣ということになる。

参考文献:А.Камышев(2002)Раннесредневековый монетный комплекс Семиречья. Бишкек:РаритетИнфо.
(文責:吉池孝一2014.4.23)
資料記号sz2k01
文字/言語ソグド文字・漢字/ソグド語・漢語
材質/形態銅/穴銭
重さ3.3g
大きさ最大径23.2mm、厚さ1.35mm
管理/所蔵古代文字資料館/個人蔵