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銃社会アメリカにおける身の安全について

英語

2015.01.23

アメリカと一口に言っても地域によって気候風土が非常に異なりますし、州ごとに道路交通法や消費税率など制度・法律・規則が異なります。アメリカでは合衆国憲法修正第2条によって一般市民の銃の所有が認められていますから、銃社会というイメージが強いでしょうし、マイケル・ムーア監督『ボウリングフォーコロンバイン』の映画を通して、銀行で口座を開くと銃がプレゼントでもらえたり、スーパーマーケットで弾丸が売られたりしている様子を見た人もいるでしょう。安全に思われる学校での銃乱射事件は、コロラド州コロンバイン高校(1999年)、ヴァジニア工科大学(2007年)、コネティカット州サンディフック小学校(2012年)などで起こっているのも事実ですから、日本にいるときとは異なる注意も必要です。

しかし銃の所有に関する制度は州によって大きく異なり、所有資格や保管方法に厳しい制限が課せられているマサチューセッツのような州もあります(http://www.mass.gov/eea/agencies/dfg/dfw/education-events/hed/gun-licensing-requirements.html)。

ですから、銃社会であることをあまり意識しないでいられる地域もないわけではありません。各州の現状については、州政府のホームページなどで確認できます。

とはいえ、留学中は普段起こりえないような事件が起こらないともかぎりません。アメリカの中では比較的安全だと思われていたマサチューセッツ州ボストンでも、悲劇は起こりました。以下は、2013年4月18日(木)にハーヴァード大学から送られてきた警告メールの1つで、ボストン・マラソン爆破事件の犯人によってマサチューセッツ工科大学(MIT)構内で警官が射殺されたことを知らせるメールの第一報です。ハーヴァード大学とMITは、地下鉄で2駅、歩いても20~30分程度の距離です。

MIT Alert issued at 4/18/13 11:33 PM:"At 10:48 PM today gunshots were reported at MIT. The area is cordoned off. Please stay clear of area until further notice."

このメールでは、具体的な内容がわかりませんでしたが、このメールが送られた直後にテレビで放送されたニュース番組で、犯人が逃走中で警察の追跡が始まったこと、ボストンとその周辺の町の住民に対して外出禁止措置がとられたことが報じられました。住民に対する外出禁止令は、翌4月19日夜に犯人の身柄が確保されるまで続き、19日はすべての学校が休校となりました。

アメリカの多くの大学では構内に緊急用ブザーが設置されており、深夜に図書館や研究室から1人で帰宅する学生のためのエスコートサービスなども整備されていますから、利用するようにしましょう。また、事件や事故の際には、大学が学生に対してメール等で警告を出す場合が多いので、そうした緊急メールの登録は必ずしておきましょう。万が一、身近なところで事件などが起こった場合などは、すみやかに日本のご家族のみならず、県大のほうにもみなさんの近況をお知らせください。