豊田五郎学術資料庫
資料庫の内容

1.開設のことば

2.豊田五郎氏略年表 (豊田修一・林葉子編)

3.豊田五郎氏業績目録

4.長田夏樹氏旧蔵豊田五郎氏稀覯論文




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開設のことば


 契丹語研究者豊田五郎氏(Toyoda Goro, 1918-2011)の学術資料庫をここに開設いたします。2011年1月に93歳で生涯を終えた豊田氏は 大学や研究所に籍をおかない民間の研究者でしたが、契丹語研究史に確乎たる足跡を残しました。中国語に訳された論文も多くあり、 中国での研究にはしばしば豊田氏の説が紹介されます。一方、日本では契丹語研究者の数が多くないこともあって、 氏の研究が十分に認知されているとは言えない状況にあります。

 豊田氏の研究への理解が深まり、さらに契丹語研究がより盛んになることを願って、今回、豊田五郎 学術資料庫を開設することにしました。きっかけは古代文字資料館が整理している言語学者長田夏樹氏の旧蔵資料の中に、 豊田五郎氏の手書きやワープロ打ちの論文のコピー、および中国語論文を日本語に翻訳したもののコピーが含まれていたことでした。 豊田氏は、通常の研究誌に公表された成果以外に、これら手書き論文や訳文を斯界の研究者に送付して、 学問の交流をもたれていたようです。これも公表の一つのあり方であり、このような手書き論文なども氏の業績ですが、 小部数であったためでしょうかその存在はあまり知られていません。そこで、豊田家および長田家より御了承をいただき、 スキャナーで電子化し公表することとしました。当初は長田夏樹学術資料庫の中にそれらの資料を収めていましたが、 幸運にも豊田氏の親族の方々と連絡を取ることができ、氏の略年表(とはいえ実はかなり詳細なもの) を作成して頂くことができたのを機に、豊田五郎学術資料庫として独立させることにしました。 各種資料の作成と公表にご理解を賜った豊田家、長田家の皆様に感謝申し上げます。

 本資料庫を十全なものにするにはまだしばらくの時間がかかるかと思いますが、漸次充実させて参ります。
(中村雅之 2013.12.17)



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