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祭祀と生贄

  テンプロ・マヨールからは実に多種多様な供物が発掘された。研究者らはこうした供物を、時間(奉献された時代);空間(建造物内での奉献場所);器(供物を入れる器物の種類と寸法);内置 (供物の配置);資材、に基づいて分類してきた。供物は基本的に建築用の盛土、石壷、切石製の箱や床下に、もしくは、基壇、ピラミッド本体の段、石段や神殿、たとえば第二期神殿といった箇所で発見された。

  メシーカ人はこれら供物を、複合した儀式を実践しながら、又それぞれの意図に従って、特定の時間的、空間的、象徴的神に追従するよう献納していた。たいていは宗教カレンダーに沿って定期的な祭祀が催され、同時に、神殿の拡張やその神聖化、重要な人物の埋葬式、旱魃や飢饉、抑制できない自然現象や社会危機に対する例外的な祭祀も行われていたと言われる。これらの埋葬には複雑な記号体系が組み込まれていた。(例として、Ofrenda17参照)。  

 テンプロ・マヨール第二建築期に埋められたメシーカ最古の供物は、火葬された残骨の入った二つの壷である。そのうち一つは黒曜石で、もう一つは大理石で出来ていた。火葬儀式は一般に身分の高い文官や戦士の間でなされていた。何日間も続いた複雑な儀式で、伴侶としての捕虜と犬は殺され、その後石製や金製の装身具で飾られた死人の遺体は、後に死人の髪の毛や装飾品と共に骨壷に入れるため焼かれていた。黒曜石の壷からは銀の仮面と金の鈴が、大理石の壷からは別の金の鈴と2つの緑石のビーズ玉が見つかった。 

 テンプロ・マヨールで発掘された供物の大部分は、トラロックと共に、ウエウエテオトル・シウテクトリによって支配されていた。これらはそれぞれ火と水を表わし、両者で戦争を意味する「燃えた水」の概念をおそらく象徴していたのであろう。(日本語訳:水口由香理) 
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Ultima modificación: 31 de Mayo, 2000
Museo del Templo Mayor, Instituto Nacional de Antropología e História, México.
Seminario #8, Centro Histórico, Cuauhtémoc, México, D.F. 06060
©Copyright 1997