イベントレポート

2014年6月23日 学外機関と連携した公開授業『広報文化交流とその意義』を実施しました。

2014.06.24

■ 学外機関と連携した公開授業『広報文化交流とその意義』

開催日時6月23日(月)14:30-16:00
開催場所B207

6月23日(月)4時限の「多文化社会とコミュニケーション」(担当:小池教授)は、外務省外交講座として「広報文化交流とその意義」をテーマに、外務省文化交流・海外広報課長の高田真里氏を講師にお招きして公開授業を行いました。

高田氏は日本の広報文化外交の中枢で活躍中ですが、在北京日本大使館、在香港日本総領事館領事などの経験もあり、中国情勢に詳しいことから、講義ではまず最近の日中関係の話題から入り、そこからパブリック・ディプロマシー(広報文化外交)とは何かについて話されました。軍事力や経済力を中心とする「ハードパワー」だけでなく、広報文化を通じた国のイメージづくりといった「ソフトパワー」の重要性が指摘され、世界の主要国の状況とも比較しながら日本の取組が紹介されました。日本語学習の普及、和食や伝統文化、留学の拡大、マンガやコスプレといったサブカルチャーにいたるまで、あらゆる要素が日本のイメージづくりにつながることや、東日本大震災で世界中から寄せられた支援がその後の交流拡大につながっている地方の事例などが紹介されました。

こうした講義を踏まえて、授業の後半では再び日中関係の問題にもどり、「中国の主張に適切に対応しつつ、日中関係を改善して中長期的に安定した両国関係を築くために、『大学生としてできることは何か』そして『もしあなたが外務省の広報文化担当職員だったら上司にどんな提案をするか』というテーマでグループ・ディスカッションを行いました。最後に各グループから討論の報告があり、「自分たちが日常接している中国人留学生との関係はとても良好であるし、その国のイメージは若い時の経験や情報によって大きく影響を受けて形成されることを考えると、特に若年層の相互交流の拡大が重要ではないか」「食を通じた交流、たとえば和食と中華料理はそれぞれが世界に誇れる文化であるし、『食の安全』など両国民が関心を持つテーマで協力や交流を開始してもいいのでは」など、若者ならでは柔軟な発想で様々な提案があり、講師の高田氏も一つ一つの提案を真剣に聴いておられました。

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