国際関係学科 教員紹介

職 名 氏 名 専門分野 メッセージ 詳細 HP
教授 東 弘子(AZUMA, Hiroko) 日本語学,社会言語学  
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  • 東 弘子
  • (AZUMA, Hiroko)

わたしは、日本で暮らす人にとってもっとも身近な言語「日本語」を研究対象としています。 もしかすると、私にきけば「<正しい発音>とか<正しい表現>とか<漢字の由来>なんて何でも答えてくれるかも。」 とか「先生の前では間違った日本語を使わないように気をつけなくちゃ!」とか思った人もいるかもしれませんが、 それは大きな誤解です。 研究対象の「あるべき姿」を伝導することが目的ではなく、 研究対象の「あるがままの姿」をいかに理屈にかなった方法で分析するのかというのが研究です。 だから、学生が話す「新しい」日本語表現やいわゆる「言い間違い」でさえも、当然研究対象となるのです。 しかし、言語は社会の中で使われていますから、 社会(広い社会も狭い社会もあります)の中で伝わることもとても重要な点です。 私自身は、社会の中で言語がどのような価値を<持つ/持たせられている>のかといったことにとても興味があります。

また、大学では「日本語教員課程」を担当していて、 地域の外国人の日本語支援についても学生とともに活動しています。

   
教授 亀井 伸孝(KAMEI, Nobutaka) 文化人類学・アフリカ地域研究  
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  • 亀井 伸孝
  • (KAMEI, Nobutaka)

専門は、文化人類学、アフリカ地域研究です。おもにカメルーンやコートジボワールなど、西・中部アフリカの9カ国で、 フィールドワークに基づいた文化人類学的調査を行ってきました。

 

森の狩猟採集民、子どもたち、手話を話すろう者など、周辺化されがちなマイノリティを訪ね、参与観察(相手の集まりの仲間になって、 さまざまなことを教わるという調査法)によってその社会と文化の実態を明らかにするとともに、 教育や国際開発のための提言につなげていくことに関心があります。

 

最近では、数学者たちの会話や、宇宙空間に進出した人間の行動、SFマンガや映画に映し出される異文化観など、 「文化人類学がどこまで対象を広げられるか」を試すような研究領域にも関心をもって、模索しているところです。

 

教育では、座学よりも、実際に現地に行って見てこよう、人と会って話を聞いてこようという、実証的な調査の姿勢を重視しています。 もちろん、論文は旅行エッセイとは違うので、自分の経験を適当に文章につづっても学問にはなりません。記録方法やまとめ方をあるていど身に付けてから、 後は思いきりよくフィールドに飛び込んでしまうというスタイルを育んでもらうことを期待しています。「語学力よりも出会い」の発想を大事にしています。

   
教授 木下 郁夫(KINOSHITA, Ikuo) 国際関係論  
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  • 木下 郁夫
  • (KINOSHITA, Ikuo)

4年あまり取り組んできた仕事をおえて一息ついています。 それは古今東西の大使館についての文献を渉猟したもので、知らなかったことが色々とわかりました。 なぜ、大使館というと、自分とは縁遠く、どこかお高くとまったもののように感じるのでしょう。 どうして、イラクやアフガニスタンで大使館は爆破されるのでしょう。 それ以前に、なぜ大使館はあるのでしょう。 日本の学者やメディアや政府がいっているのとは違う大使館の姿がみえてきました。 世間でいわれていることには、 その一面だけを本物らしくみせればよいという絵に描いた餅のようなものが少なくありません。 それに対し、研究とはレンガを一個一個、積みあげて風が吹いても倒れないほど しっかりした事実と論理の構築物をつくる作業である、と自分は思っています。 みなさんの大多数は研究者にはならないと思います。 しかしみなさんに、知識の大聖堂をお見せするとともに、 知識の建材の磨き方・組みたて方を伝授するのが自分の仕事であると思っています。

   
教授 高橋 慶治(TAKAHASHI, Yoshiharu) 言語学(キナウル語の記述研究)  
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  • 高橋 慶治
  • (TAKAHASHI, Yoshiharu)

世界には、およそ 7,000の言語があると言われています。 それらの中には日本語によく似た言語もあれば、まったく異なった構造を持つ言語もあります。 言語は多様であり、同時に普遍性があるとも言わ・E黷髀活ネです。 実は、学校で習う英語や、テレビやラジオ、書籍などで勉強できる言語はほんの少数であり、 多くの言語はまだその文法どころか、話者人口、話されている地域の正確な状況、 方言の有り様すらわかっていない場合があります。 私が研究しているキナウル語は、インド西北部のヒマーチャル・プラデシュ州で話される言語の一つであり、 文字を持たず、学校で教えられることもありません。 キナウル語が話されている地域は、長い間外国人の入域が制限されていたため、 これまで、キナウル語がどのような言語であるかを正確に知ることはできませんでした。 そこで、私は現地に趣き、その言語で使われている音声から始め、単語の形、文の形などの資料を一つ一つ丹念に収集し、 分析することによって、キナウル語がどのような言語であるかを記述しています。 このような未知の言語の記述は言語学の一つの分野にすぎません。 言語についてはさまざまな見方があります。 私は、授業で皆さんとともに、言語を研究する一般的な方法論について学んでいきたいと思います。

   
教授 宮谷 敦美(MIYATANI, Atsumi) 日本語教育学  
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  • 宮谷 敦美
  • (MIYATANI, Atsumi)

外国人に日本語を教えてはじめて18年経ちました。 今まで世界各国から来た留学生や、日本で働く外国人に教えましたが、日本語の世界は奥が深く、 いまだに「えっ、考えてもみなかった!」という質問に出くわします。 自分の母語である日本語を客観的に分析することは、 まるで自分の頭の中(=思考回路)をのぞいているようで、楽しい時間です。

みなさんは、最近「多文化共生」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。 地域社会でいろいろな文化背景を持った人が日本語でコミュニケーションするようになった現在、 外国人に対しては「正しい日本語」を押しつけない日本語教育、 日本語学習支援をすることがますます重要になるでしょうし、どのような相手とも意思疎通がとれる、 真のコミュニケーション能力を身につけていくことも必要です。 このような感覚や能力を持つ人が増えることで、多文化共生社会の実現に近づいていくのではないかと考えています。

県大では、日本語教育と異文化コミュニケーション分野の授業を担当しています。 これらの授業では、日本語の教育方法を学ぶだけでなく、自分自身のコミュニケーションを見つめるワークも体験します。 国際社会に通用するコミュニケーションには何が必要か、みなさんと考えていきましょう。

   
教授 ポープ、エドガー・ライト(POPE, Edgar Wright) 民族音楽学  
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  • ポープ、
    エドガー・
    ライト
  • (POPE, Edgar Wright)

日本の戦前ポピュラー音楽を研究するためアメリカから来日したのは、今から約15年前になります。 国際関係学科で英語の幾つかの科目と民族音楽学の科目を担当しています。

私の研究分野である民族音楽学はいわゆる“民族音楽”の研究だと思われがちですが、 実際にはすべての音楽はある民族の音楽か民族間の音楽的交流に由来するものだといえます。 たとえばクラシック音楽はヨーロッパ人の宗教音楽や上流階級の音楽から発展したものであり、 またアメリカのポピュラー音楽はアフリカ系アメリカ人とヨーロッパ系アメリカ人との 音楽的な相互影響から生まれたものです。 そういうわけで民族音楽学の研究対象はすべての音楽です。 ただし音楽の「音」だけではなく、音楽を作ったり聞いたりする人間、 特に人間の音楽に関わる行為や文化のすべてを研究します。 近代には音楽は「グローバル化」し、クラシック音楽やアメリカのポピュラー音楽が 日本でも普通の「音楽」になってきた歴史も一つの興味深い民族音楽学の課題です。

西洋音楽が世界中に広まったと同様に、英語が世界の共通語となったことも近代歴史の事実であり、 そのために国際関係や国際文化を勉強するには英語が不可欠な道具です。 私の授業では広い世界の文化や社会や自然について考えながら英語能力を向上させることを目指します。

   
准教授 秋田 貴美子(KIMIKO, Akita) 人類学、日米文化研究  
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  • 准教授
  • 秋田 貴美子
  • (KIMIKO, Akita)

"Think big. Follow your dream. Never give up!"
Here is my advice for new and future Aichi Prefectural University (APU) students.
My upbringing may have been very similar to that of many of yours. Born and raised in Aichi, Japan, I went to local public junior high and high schools. After completing two years of college education with an English major in Nagoya, I transferred to a four-year university in Wisconsin, U.S.A., and majored in Business. After college, I worked in Japan as a translator, an interpreter, an English-language magazine writer, and a college professor. I even spent half a year working in New York City as an administrative assistant for a Japanese-American trading firm.
I have lived in six different states (Wisconsin, Michigan, New York, Ohio, Indiana, Florida) in the U.S. over 20 years. I earned my B.A., my M.A., and my Ph.D. from U.S. universities. I also taught at U.S. universities (Saint Mary's College and the University of Central Florida) for 13 years and became a tenured associate professor at UCF, a Research I University. In the process, I earned permanent U.S. residency.
In 2014, I returned to Japan after a 16-year absence and started teaching English at APU.
When I was your age, I could never have dreamed of what I have accomplished. My dream in my childhood and early Twenties was to become a flight attendant. When that didn't happen, I became interested in teaching and research and in writing in English. This led me to pursue a graduate education in the U.S., which in turn led me to become a college professor in the U.S. and now in Japan.
You must be your own best cheerleader. Do not allow yourself to feel let down. Dream big! Keep trying and follow your dream. Coming from a middle-class farming family, I never dreamed of getting a Ph.D. in the U.S. Along the way, there were some unexpected surprises. Unexpectedly, I was able to win several scholarships in the U.S., which funded most of my graduate education there. (By the way, for those of you who wish to study abroad: Go! But go abroad to get a degree or to work there, not just to improve your English.)
When you follow your dream, any hardship can become a joy. Obstacles and pains can become motivating factors that actually strengthen you and equip you to become ready to achieve your goal.
If you give up or merely settle, you may forever regret it. If you keep on going, you might come across unexpected surprises and achieve even more than what you originally hoped for.
My favorite words of wisdom may inspire you, too: "Don't just do what you're good at. If you stay in your comfort zone, you will never know what you’re capable of." — the late David Carr, New York Times Columnist, Writer, and Author

   
准教授 高阪 香津美(KOSAKA, Katsumi) ブラジルポルトガル語,多文化共生  
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  • 高阪 香津美
  • (KOSAKA, Katsumi)

 愛知県に暮らす外国人の中で最も高い割合を占めるのがブラジル人であり、その数は4万8千人にのぼります(平成26年6月法務省統計)。 彼らは主に就労目的で来日し、最近では定住化の傾向がみられます。このように、「生活者」として日本社会に根付いているにもかかわらず、 依然、彼らの子どもたちに対する母語としてのポルトガル語教育、また、外国語としてのポルトガル語教育のいずれにおいても十分な環境が 整っていないのが現状です。そこで、ポルトガル語を単なる外国語としてではなく、日本社会に暮らす外国人住民とのコミュニケーション 手段である「コミュニティ言語」と位置づけ、ポルトガル語教育を母語と外国語の両側面から捉えながら、外国人住民との共生を目指し、 言語教育の側面から何ができるか、また、何をすべきかについて研究しています。国際関係学科のみなさんには、日本に暮らす外国人の 多くが英語母語話者ではないという現状を鑑み、専攻外国語である英語だけでなく、様々な外国語学習を通して、それらを母語とする人々の 生活や文化について考えて欲しいです。

   
准教授 半谷 史郎(HANYA, Shiro) ロシア研究  
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  • 半谷 史郎
  • (HANYA, Shiro)

「ロシア屋」です。全学向けに ロシア語(第二外国語)を教えるほか、学科では「ロシア研究」などの講義やゼミを担当しています。

 

大学でロシア語学科に進学して以来なので、ロシアとの付き合いも四半世紀を超えました。これくらい長くつきあっていると、色々なことがあります。 大学生の時は、一年間のモスクワ留学から帰った直後に国がなくなってしまいました。大学院生の頃は、自由と背中合わせで無秩序が跋扈し、 1998年夏の金融危機でもはや再起不能と思われたのに、21世紀に入ると奇跡の復活を遂げ、二度目の長期滞在だった2002〜03年には、 長期不況に苦しむ日本をよそ目に、社会が好景気に沸きたっていたのをよく覚えています。県大に赴任してからも、学生とのロシア旅行中に、 プーチン再登板となった2012年の大統領選挙や、クリミア併合に向けて突き進む愛国心の高揚を目の当たりにするなど、 記憶に残る出来事には事欠きません。

 

「困った国」扱いされることも多いロシアですが、日本にとって決して縁切りできない永遠の隣人です。思い込みや感情的な反発に流されることなく、 相手の理屈をきちんと踏まえた理性的な対応のできる人が増えて欲しいと常々思っています。   機会があれば、ロシアのことをじっくり語りあいたいものです。

   
准教授 福岡 千珠(FUKUOKA, Chizu) 社会学  
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  • 福岡 千珠
  • (FUKUOKA, Chizu)

アイルランドの文化ナショナリズムについて研究しています。 アイルランド、と聞くと、「どこにあるかもわからない」「なぜそんな小国を?」 といった反応が返ってくるかもしれません。 たしかにアイルランドはヨーロッパの最西端の小さな島で、アイルランド人は、イギリスでも、 移民先のアメリカでも差別されてきました。 「ヨーロッパ」、「白人」、「アメリカ人」といった枠組みがあるとすれば、常にその枠組みの境界線に、 端の方に端の方に位置づけられてきたのが、アイルランド人なのです。 しかし逆にいえば、そうしたアイルランドを研究することは、「ヨーロッパ」とは、「白人とは」、 「アメリカ人」とは一体何なのか、といった問いを批判的に投げかけていくことにつながります。 わかりやすい例で言うと、大学で「先生、アイルランド人の英語ってなまって・驍ナしょ」というセリフを聞くことがあります。 でも、そこで「なまってる」「なまってない」で終わるのではなく、 アイルランド英語を「なまっている」(=正統ではない、劣っている)と位置づける、その枠組みってなんだろう、 と考えてみてほしいのです。 国際関係学科では、そうした様々な視点を持てるようになることを目指してほしいと思っています。

   
准教授 藤倉 哲郎(FUJIKURA, Tetsuro) ASEAN経済  
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  • 藤倉 哲郎
  • (FUJIKURA, Tetsuro)

ベトナムの農村でフィールドワークをつかった調査・研究をしています。フィールドワークという手法は、とくに経済成長が著しく変化の激しい現在のベトナムのような社会では、その場所で実際に起こっていることをいち早く知ることができるという利点があります。けれどもフィールドワーカー(フィールドワークをする研究者)は、ただの事情通であってはなりません。現実の社会でおこっているめまぐるしい変化にただ振り回されるのではなく、過去から現在までのある程度長い時間的流れや、地方、国、地域、世界といったより広い空間的広がりのなかで、現状を分析・評価します。そのことを通じて、人々の将来選択にとってほんとうに有意義な知見を提供する使命があると考えています。たとえ海外事情や農村研究に興味のない学生でも、自分が目の前にしている現実や課題を、ただ表面的に見るのではなく、歴史的・空間的文脈でより深く視ることのできる能力を、この大学でやしなってもらいたいとおもっています。

   
准教授 矢野 順子(YANO, Junko) 東南アジア政治、東南アジア地域研究  
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  • 矢野 順子
  • (YANO, Junko)

地域研究者はその地域に「一目ぼれ」することが何よりも大切。これは大学院進学当初にゼミの先生から言われた 言葉です。その言葉の通り、ラオスに「一目ぼれ」した私は、大学院時代に3年間のラオス留学を経験し、現在では ラオスを「第二の故郷」と感じるようになっています。東南アジアというと、発展途上国、援助をしてあげなければ ならないかわいそうな国、、、そういうイメージが強いかもしれません。でも実際現地に長く滞在して、人々とふれ あっていると、そのような一面的な理解とは異なった、新たな価値観を得ることになるでしょう。国際関係学科の みなさんにはぜひ、積極的に東南アジアに出て行って、みずからの体験をとおして東南アジアについての理解を深め、 研究につなげていってほしいと願っています。

   
准教授 山口 雅生(YAMAGUCHI, Masao) 国際経済学、日本経済  
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  • 山口 雅生
  • (YAMAGUCHI, Masao)

メッセージは準備中です。

   
講師 山下 朋子(YAMASHITA, Tomoko) 国際法  
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  • 山下 朋子
  • (YAMASHITA, Tomoko)

 国際法と聞いて、皆さんがイメージするものは何でしょうか?国連、国境の画定、国際的な人権の保護(児童労働、LGBTカップルの結婚)、国際的な経済問題(TPP、投資紛争、著作権の保護)、国際的な環境の保護(捕鯨問題、気候変動に関する「パリ協定」、生物の多様性に関する「名古屋議定書」)、国際的な安全保障に関する問題(PKO、テロ、ミサイルの脅威、海賊、IS、民間軍事会社)などなど、国際法の扱う問題は多岐にわたり、私たちの日常生活にも大きな影響を与えています。本学科にはこれらの国際問題について、経済、政治、文化など様々な視点から分析する先生方がおられます。私の担当する国際法は、国家間の合意によって形成される「法」の観点から解決策を示そうとする学問です。

 国際法の講義では、一般的なレクチャー形式での講義に加えて、情報検索方法の教授や、模擬裁判大会への参加など、多彩な形で国際法教育を試みています。ここで学ぶ内容は、国際機関、外交、ジャーナリズム、多国籍企業等の国際的なキャリアへ進むうえでも必須の内容になります。国際法の学びを通じて、世界へと視野を広げてみませんか?